健康的な学会生活
大学生のためのアカデミック英文ライティング: 検定試験対策から英文論文執筆まで
- 作者: 中谷安男
- 出版社/メーカー: 大修館書店
- 発売日: 2016/05/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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はじめに
大学院生や研究者にとって論文投稿は日常的に意識していることだと思います。そこで、これから研究を始める学部生や修士1年せいへ向けて学会での投稿について、私なりに書いてみようと思います。
参加する前の学会の印象
学会ってなんだか堅苦しい雰囲気で真面目な印象を持っていました。スーツを着て発表し、鋭い質疑応答など駆け出しの私は非常に怖く感じていました。しかし、すべての学会がそうではないのだと感じました。
国内の研究会ではスーツを着て発表される方もいらっしゃいますが、襟付きくらいの軽い服装の方も多くいらっしゃいました。質疑応答でも発表者を困らせるような質問は来ず、あくまで建設的な議論や説明が不足していた点などの展開になります。
また、学会のほとんどでは懇親会があります。参加者同士で雑談したり、もちろん専門的な議論を行うこともありますが、あくまで懇親会なので、人とのつながりを大切にすると良いかと思います。自分が研究で困ったときや、あの方の研究を参考にしたいときなど、つながりがあると発展しやすくなります。
なので、学会と聞いて重く受け止める必要はありません。学会は楽しいものなので、そう考えるようにしてみてください。
でも論文が書けない
本当にそうでしょうか?最初から完璧な完成形を目指しすぎてはいませんか?
論文で大切なことは論理性はもちろんのこと了解性です。了解性とは「わかりやすい」ということです。自分が書いた文章を100人が読んで理解できるかどうか、そして論文をもとに第3者が同じ内容を再現できるかということです。
ただ、これは最終的にこのような文章にできれば良いと思います。
私のおすすめは、研究の初期段階から文章を書いてみることです。論文にするとしたらどのような内容で問題提起をしようかや、関連研究のまとめをどの順番で書こうかなどです。
これを初期の段階でやっておくと、自分が理解できていない観点や発展しそうな部分が見えてきますので、論文投稿のみならず、研究を深めることにも役立ちます。
いざ執筆するとき
最初はかならずストーリーを考えましょう。そのため、目次を最初に作ってください。例えば、
- はじめに
- 関連研究
- 提案方式
- 実験方法
- 実験結果
- まとめ
だいたいこんな感じが多くの論文で見受けられます。それぞれの項目の下にさらに軽く箇条書きでどんな内容を書こうかをメモしてみてください。その流れがきれいに進むのであれば、論理性はあると思います。
そして大切なことですが、「はじめに」を書きにくいと思うときは、簡単にかけそうなところから初めてください。良くあることですが、初めて論文を投稿する方は上から順番に書いて行きがちです。もちろんこのやり方でも十分ですが、行き詰まったときに同じ章に何日もかかってしまって、他に進めなくなるのは時間がもったいないので、書きやすいところから書いてみてください。
「はじめに」が最も書きにくいということはよくあることなので、「提案方式」とか「実験〇〇」のところから書いてみてはいかがでしょうか。
まとめ
学会を怖がる必要はないよ
論文は目次から考えてみよう
「はじめに」以外のところから書いてみよう
- 作者: ヒラリー・グラスマン-ディール,甲斐基文,小島正樹
- 出版社/メーカー: 東京図書
- 発売日: 2011/12/08
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